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「体験の風をおこそう・子ども体験 遊びリンピック」と名付けられたイベントが21日、どんぐり保育園で行なわれた。
子供の健やかな成長を支える体験活動の楽しさや必要性を周知するため、日々活動している国立大雪青少年交流の家が協力。参加したのは年中・年長の園児42名。年少組らが声援する中で「紙飛行機飛ばし」「三輪車タイムトライヤル」「椅子取りゲーム」「空缶たて」の4種目を競った。
この日のために園児たちが工夫した折った紙飛行機がどこまで遠くに飛ばせるか競い、体力づくりの一環として日頃の鍛えた三輪車。二人同時に座った椅子取りでは子供同士のジャンケン勝負、どこまで高く空缶を重ねられるかなど、思考を凝らした遊びリンピック。
表彰式では全員に先生手作りのメダルが授与され、園児たちは誇らしげな笑顔を浮かべていた。「銀河鉄道999」で有名な松本零士先生デザインの金銀銅メダルも。
イギリス式金管バンドのコンサートが18日、町民センター美丘で開かれ、会場は250名を越える町民が小気味よいブラスバンドのコンサートを楽しんだ。
コンサートを開いた「ザ ブリオーソ ブラス」は旭川を拠点として活動している金管バンド。さまざまな職業人が集り日本最北端のブリティシュスタイルブラスバンドとして活動。金管楽器と打楽器で編成された演奏は、幅広いジャンルの音楽をレパートリーとしている。またタイプランターやパイプを使ったユーモラスなパフォーマンスに、会場は手拍手で応えた。
また公演に先立ち、団員らが美瑛小学校と美瑛中学を訪れワークショップを開いた。参加したのは美瑛小学校金管バンドのメンバーと、美瑛中学吹奏楽部の面々。それぞれの楽器に別れ、演奏に際しての心構えや基本、テクニック等を楽しく説いた。 コンサートの最後を飾って演奏した「宝島」も、小学生が今練習している曲と知って、急遽取り入れ子ども達の期待に応えた。
「食」による観光まちづくりフォーラムが9日、四季の情報館で開かれた。主催は美瑛カレーうどん研究会等の実行委員会(西森和弘委員長)。会場には町内の飲食や宿泊を営む事業者らと行政関係者ら約百名が参加する。
雑誌「北海道じゃらん」の元編集長ヒロ中田氏が、美瑛町「地域の食」の魅力創造、~これまでの取り組みとこれからの取り組むべき10の提案~との演題で基調講演した。
ヒロ中田氏は新ご当地グルメの提唱者。新ご当地グルメは「地産地消」の商品開発。地域を元気にしていくキーワードは「交流人口の増加」であると「一人でも多くの方に町に来て頂き、1円でも多く町でお金を落として頂く。そして満足して帰って頂き、また町に来て頂く」。その呼び水が「魅力ある食にある」と説く。
「美瑛カレーうどん」は新ご当地グルメの第1号。その経済効果は今や年間1億2千万円にもなると分析しその効果は絶大と説いた。
基調講演ではヒロ中田氏が「食のまち美瑛」の確立を提唱。10の提案を行った。
提案は、町が「丘と美食のまち美瑛」を宣言する。地産地消にこだわった飲食店を組織化し「美食倶楽部」を設立するなど。(別表)
パネラーは塚田聡仁副町長、熊谷留夫農協専務、太田悟観光協会長、西森和弘商工会長、そして同じく食による観光町づくりを進めている別海町の松本博史氏。
ヒロ中田氏は提案した「食のまち美瑛」、その実行計画と云える「10の提案」を、デスカッションを通して理解と実行を求めた。
「丘と美食のまち美瑛」宣言は、美瑛の美味しさと美しい丘を訴える良い言葉。「美食」はどんなメニューを開発するのかなど、10の項目について議論した。
その中で、2015年美しい村世界連合総会の美瑛開催に併せて、「美食サミット」を美瑛で開催するとの提案に、「農協と商工会でやってみますか」と西森氏が呼びかけると「美食をめざして頑張りたい」と熊谷氏が応じた。取組に向けて一気に進むかと思われたが、パネラーはそれぞれ組織を代表する立場。「持ち帰って議論することが必要」との認識で討論は留まった。今後、実行に向けて更なる議論が進められるものと思う。
町立病院整形外科医長の味戸伸彦先生が11日、町民センターで「健康寿命を10年のばそう ロコモティブシンドローム」と題し講演した。
美瑛町は65才以上の方が人口の33.4%を占める長寿の町。だが、介護に頼ることなく心身ともに健康に暮らせる期間(健康寿命)を、10年間延ばそうと味戸先生は呼掛けた。
健康寿命を延ばす為に注目されてきたのが「ロコモティブシンドローム」。ロコモとは、運動能力が低下し、日常生活に支障のある方や、そうなりそうな方を含めて呼び略称。
今、ロコモ予防が注目される背景には、骨折が寝たきりの大きな要因になっていることがあげられる。寝たきりとなる要因として脳卒中(脳血管障害)に次いで、骨折・転倒は2番目に多い。
ロコモの原因は加齢、骨や関節の病気、肥満、運動不足、骨粗鬆症などと言う。
またロコモをチェックする方法として「片足立ちで靴下がはけない」「15分くらい続けて歩けない」など7項目があり、一つでも該当すれば疑いがあるという。
味戸先生はロコモ予防について、筋力やバランス能力を日頃から鍛えることが大切と言う。転倒しないように、机や壁につかまっての片脚立ち。また、スクワット、ストレッチ、ウォーキング等をあげ、無理のない範囲で運動することが大切と説いた。
寝たきりにならず、自立した生活を続けられる『質のいい老後』を送るためにはロコモ予防が重要。健康寿命を延ばすため、会場には120名もの町民が詰めかけた。
道農政部は10月末までに製糖工場が受け入れた甜菜の糖度は14.9度で、昨年産まで2年間の同時期を下回ったと公表している。
天候にも恵まれ悪い作物はないと言われてきた今年の出来秋。甜菜も収量は平年並みから上回る水準を見込んでいた。しかし最低気温が低いほど糖度が乗る9月になっても、朝晩の気温が下がらず肝心の糖度が低いことが判明した。
美瑛の甜菜を受け入れる日甜士別工場の10月末の平均糖度は14.7度と全道平均より0.4度低く推移している。
糖度が大きく低下した場合、共済制度に加入していれば共済で減収分は一定に補える。ただ、現在の戸別所得補償制度では数量払い交付金単価は、トンあたり6410円であるが、糖度が17.1度を0.1度下回る毎に62円安くなる仕組み。そして13.5度未満となると数量払いの対象とならなくなり、翌年度の営農継続支払い(10㌃当たり2万円)の算定対象にもならない。
美瑛農民連盟の坂田昌則書記長は、甜菜の基準糖度帯の引下げを求めている。
現行糖価調整法の規定では甜菜の交付金対象は13.5度以上となっているため、戸別所得補償もこれに準じて交付される。現行制度の糖度帯の基準糖度は17.1度。全道平均は前年16.1度、前々年は15.3度、今年の予測は15度と基準値を下回っている。この糖度基準を「今年は特別でも良いから、13.5度未満も拾って欲しい」と、基準の見直しを要請している。
収穫作業も終盤に入ったが、受け入れは12月末まで続く。最終的な糖度は未確定だが、戸別所得補償の対象外となれば農家の手取りに大きな影響を及ぼすと危惧されている。
美瑛の今年の甜菜作付面積は1127㌶、栽培戸数は193戸。