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2012-07-07 16:23:00
十勝岳で6月30日から1日未明にかけて、山頂近くの大正火口が明るく見える現象が確認された。札幌管区気象台は、火口付近の硫黄が燃えたことが原因と推定、「火山性地震や地殻変動など噴火の兆候は確認されておらず、噴火ではない」としているが、十勝岳中腹の宿泊施設の客や従業員ら約120人が一時避難した。
報道各社は2日、一斉に十勝岳の異変を報道した。
望岳台から「十勝岳に火のようなものが見える」と通報があり、駆けつけた旭川東署員が「赤い光り」を確認。同署と富良野署が周辺の宿泊施設などに注意喚起を呼掛けた。通報があったのは30日11時53分、署員が望岳台に直行し赤い火を確認したのは0時20分頃。報道では十勝岳温泉で避難が始まったのは午前1時頃と伝えている。
望岳台に近い上富良野町十勝岳温泉では、警察からの「注意喚起」を受け自主避難した。町は避難してくる人たちを受け入れる体制を取った。
一方白金温泉では警察が3施設を周り注意喚起したと云うが、避難行動等は起きなかった。また白金地区の大多数の住民や宿泊施設は、朝まで何も知らずに過ごす事となった。
美瑛町の石井総務課長は1日午前1時半過ぎに望岳台に着いた。警察からの通報を受け課員と庁舎内で十勝岳の映像を見て、気象庁に噴火では無いことを確認したうえで望岳台に向った。
警察が緊急を要す事と判断し注意喚起することは当然の責務であるが、両町や各関係機関の連絡や連動では課題を残す結果となった。
美瑛町の鈴木課長補佐は「噴火は急に来ません、必ず余震がある」「避難するか否か等の判断基準は気象庁の情報です」と明言。前日には気象庁職員が来て「十勝岳で噴煙が上がっているが噴火ではない」との説明を聞いていた。