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2012-11-17 10:57:00

 道農政部は10月末までに製糖工場が受け入れた甜菜の糖度は14.9度で、昨年産まで2年間の同時期を下回ったと公表している。

 

天候にも恵まれ悪い作物はないと言われてきた今年の出来秋。甜菜も収量は平年並みから上回る水準を見込んでいた。しかし最低気温が低いほど糖度が乗る9月になっても、朝晩の気温が下がらず肝心の糖度が低いことが判明した。

美瑛の甜菜を受け入れる日甜士別工場の10月末の平均糖度は14.7度と全道平均より0.4度低く推移している。

 

糖度が大きく低下した場合、共済制度に加入していれば共済で減収分は一定に補える。ただ、現在の戸別所得補償制度では数量払い交付金単価は、トンあたり6410円であるが、糖度が17.1度を0.1度下回る毎に62円安くなる仕組み。そして13.5度未満となると数量払いの対象とならなくなり、翌年度の営農継続支払い(10㌃当たり2万円)の算定対象にもならない。

 

 美瑛農民連盟の坂田昌則書記長は、甜菜の基準糖度帯の引下げを求めている。

現行糖価調整法の規定では甜菜の交付金対象は13.5度以上となっているため、戸別所得補償もこれに準じて交付される。現行制度の糖度帯の基準糖度は17.1度。全道平均は前年16.1度、前々年は15.3度、今年の予測は15度と基準値を下回っている。この糖度基準を「今年は特別でも良いから、13.5度未満も拾って欲しい」と、基準の見直しを要請している。

収穫作業も終盤に入ったが、受け入れは12月末まで続く。最終的な糖度は未確定だが、戸別所得補償の対象外となれば農家の手取りに大きな影響を及ぼすと危惧されている。

美瑛の今年の甜菜作付面積は1127㌶、栽培戸数は193戸。